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2020

「全て奪って、全てさばく」レノファ山口内定・神垣陸インタビュー

昨シーズンにブレイクを果たした、攻守にわたって抜群の存在感を発揮する万能型ボランチ・神垣陸。昨年のインカレでは全試合にスタメン出場を果たし、全日本大学選抜にも選出された。卒業後はレノファ山口FCへの加入が内定した中、中学時代から育まれたボランチへの強い思いとさらなるレベルアップへの展望を語ってくれた。


取材:竹中玲央奈

写真:小嶋すみれ

 



 

覚悟のコンバートから全日本大学選抜までの大成長

 

-神垣選手は“黒子”の印象があります。

目立つタイプではないと思いますが、自分がいてチームがうまくいけばいいなと思ってプレーしています。気の利くようなポジショニングや舵取り役として自分がどう立ち回って行くかを考えています。長短のパスが自分の持ち味で、それをうまく使い分けながらゲームを組み立てて行くのが自分の仕事だと思っていますね。

 

-持ち味に挙がったパスは昔から得意なのでしょうか?

いや、全然。むしろ高校の時はサイドチェンジができず、ボールが飛ばせなかったので監督からも「サイドを変えるパスを増やせ」と言われていました。それが大学に入ってからできるようになって、だんだんと自分の強みだと気づいていくようになりました。

 

-群馬県出身で前橋FCに所属していたんですよね。そこから尚志高校への進学を選んだ理由を教えてください。

前橋FCに入ったのも、前橋育英高校に行きたかったからでした。当時はサイドバックをやっていたのですが、中学3年生の時にボランチになったんです。そこで楽しさを感じました。そして、たまたまボランチで出ていた試合を尚志の仲村(浩二)監督が見にきていて、その1試合で「ボランチとして欲しい」と声をかけてもらえました。自分のやりたいポジションで欲してくれているのであれば、ここで勝負がしたい、と。


-尚志高から桐蔭大に来た経緯は。

先輩が2人いましたし、自分が高3のタイミング(2016年)で桐蔭がアミノバイタルカップで優勝したんです。より高いレベルでやりたいと思って、練習参加をして獲っていただきました。

 

-桐蔭での4年間や、全日本大学選抜で得たものはどういう部分でしょう?

3年生になったとき、新チームの立ち上げ時点ではトップチームに入れませんでした。でも、後期に入ってからコンスタントに試合に出るようになり、自分の特徴を関東1部で出せていったんです。ただ、まさか全日本大学選抜に選ばれるとは思っていませんでしたけど…。でも、そこで得られたものは大きかったと思います。

 

-同期にも活躍する選手が多いですが、この4年間で成長した部分はどこですか。

みんな上手くて、入った当初は自分が出られる保証はありませんでした。負けたくないという気持ちがここまで成長させてくれたと思っています。

 

 


「チームの色が変わる選手に」山口では課題を克服してスケールアップへ

 

-来季から、レノファ山口FCの一員となることが決まりました。

去年のインカレが終わったくらいから練習参加のお声をもらっていて、自分をこんなに前から欲してくれてるチームはなかったので一番の決め手になりました。自分の特徴を出せるチームですし、自分は守備が課題なのでそこも伸ばせると練習参加の時点で思いました。

 

-どういう面を課題と感じていますか?

ボールを奪いきれて、自分から展開ができる選手になればもっと高いレベルでやれると思っています。レノファはアグレッシブに奪いに行くサッカーなので、ここに行けば自分も成長できると思いました。


 

-練習参加の中で通用した部分と、チームのイメージを教えてください。

長短のパスは通用すると思いましたし、チームは若くて雰囲気がいいので楽しくサッカーができると思っています。

 

-刺激を受けた選手はいましたか?

桐蔭の先輩である眞鍋旭輝(20年卒)選手ですね。一緒に試合に出たとき、声をかけてもらったりミスをカバーしてくれて。一緒にやれば成長できると思っています。また、池上丈二選手は見ていてキックの精度が高くてハードワークもできますし、池上選手がいるのといないのでは全然違うと思いました。

 

-レノファには何度も練習参加していたと聞きますが、自身の感触は。

最初の練習参加で調子がよくなかったので、「もうダメかな」と正直思っていました。もう1回チャンスをもらった時に誰よりも走ってガムシャラにやろうと思っていて、そこを評価してもらいました。更にもう1回行かせてもらった時も同じようにやれたので、いい意味で吹っ切れたのが良かったと思っています。

 

-その中で評価された部分を自分ではどの点だと捉えていますか?

普段から安武監督には「ガムシャラさがない」と言われたりしていますが、山口では声を出すとか、当たり前ですが球際で戦ったり、走る部分を評価してもらえたと思います。

 

-最後に、プロ入り後の目標を教えてください。

将来的にはJ1でプレーしたいと思っていますし、日本のトップクラスのチームでプレーしたいなと思っています。自分ですべて捌いて自分のところで奪いきる。神垣がいればチームの色がガラッと変わる、と思われるような選手になりたいです。

 


<Profile>

神垣 陸(かみがき りく)

ポジション:MF

生年月日:1998年7月14日

出身:群馬県

来歴:前橋FC-尚志高校-桐蔭横浜大学-レノファ山口FC(2021シーズン加入内定)


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